Bコーポレーションと寄付について徒然

 先日、web記事でセールスフォース・ドットコムに関する記事を読みました。

toyokeizai.net

 

冒頭にある「成長と社会貢献を両立させるという企業文化」のところで、あれ、なんか既視感があるな・・・と。

先日、FRJ2020(ファンドレイジング・日本2020オンライン)のセッションで知った、「Bコーポレーション」という言葉が頭に浮かびました。

jfra.jp

sustainablejapan.jp

Bコーポレーションは、米国ペンシルバニア州に本拠を置く非営利団体のB Labが運営している認証制度で、環境、社会に配慮した事業活動を行っており、アカウンタビリティや透明性などB Labの掲げる基準を満たした企業に対して与えられる民間認証です。「B」は「Benefit(ベネフィット:利益)」を意味しており、環境やコミュニティ、従業員といったステークホルダーに対する利益を指しています。 

 

冒頭記事のセールスフォース社とBコーポレーションの繋がりは?と調べたところ、認証機関であるB Labのデータベースサービスをセールスフォース社が提供しているとの記載がありました。

 

このBコーポレーション認証、2020年11月現在、70ヶ国以上3,500を超える企業が認証を受けているとのこと。上で紹介した記事では2015年2月1日時点で38ヶ国、1,203企業との記載がありますので、世界では着実に広がっていることがわかります。

日本の企業では6社が認証を受けています。

FRJ2020直後に調べときには4社だったように記憶しているので、少しずつですが日本でも増えてきているようです。ちなみに、FRJ2020のセッションでは、認証未取得ながら、取得に向けた並々ならぬ熱意でセッションに登壇されたバリューブックスさんが印象的でした。

 

つい最近、「寄付を受けるときの出元を確認するにはどうすれば良いか」という話題について考える機会がありました。例えばマネーロンダリング的な色のついたお金だと判明した場合に、受け入れを拒否する、あるいは返金する、という手段があります。そもそも寄付に関する話を受けた時点で、企業の信頼性・信用性を確認するには。

そんな時、第三者機関による認証があると便利。Bコーポレーション認証の企業だったら安心して寄付を受けられる、というように。ただ、現時点では、認証企業数が少ないため、受け入れ側の身としては「Bコーポレーションからの寄付を積極的に受け入れます」とは言いにくい。Bコーポレーション認証企業が増えることを望むのか、あるいはもう少し手軽に取得できるような認証制度があると良いのか・・・などと考えながら夜はふけていくのでした。

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