マイアミ旅日記〜3日目その1
マイアミ旅日記〜2日目その2 - 始まりの景色 の、続き。
2019年9月24日(火)
前日に頑張りすぎたのか、あんなに早く寝たのに目が覚めたら11時。11時!?
慌てて部屋のドアに"Don't disturb."の札を下げて着替えました。
夕方までフリータイムのため、この日はサウス・ビーチへ。
前日から無料バスでの行き方を調べていたが、出てきません。
ホテルのコンシェルジュに聞いてみました。
「ホテルの近くにバスロータリーがあって、そこから出ていますよ。片道$2.25。お釣りは出ないから、もしないなら今のうちにフロントで両替してくださいね。」と地図を添えて教えてくれました。
昨日乗ったメトロムーバーの駅の真横にバスロータリーがあったので、行ってみるとすぐにわかりました。程なくバスが来たので乗車。
そのバスは押しボタンの代わりに黄色の紐が窓側にぶら下がっていて、その紐を引くとバス停で止まる仕様に。へぇー、面白い!と思いながら乗りました。
マイアミサウスビーチはニューヨークと同じく、ストリート名とアベニュー名の縦横の網目模様になっていました。降りる予定のアベニューが聞こえて来たので、降りると・・・間違えた!降りるのが早すぎました。
でも、ま、それほどの距離でもないし・・・と歩き始めました。
平日の昼間だからか、人通りはほとんどなく、観光客らしい人もいません。
マイアミって観光地ではないのかしら・・・?と思いながら歩きました。
後から知ったのですが、マイアミはこの時期はオフシーズンなんですね。
むしろ冬の方が、暖を求めて観光客が来る、とのこと。何だか納得です。
適当にレストランを探していると、ほどほどに人が入っているお店で声をかけられました。値段もそれほど高くなさそうだし、入ることに。
$9.5のサラダだけだと物足りないかな?とタコスも注文。
[写真:サラダ]
出てきたサラダ、ドーン!
昨日の夕食から何も食べていなかったので平らげたけど、通常ならこれでOK!のボリュームでした。
[写真:タコス]
そしてタコス。どどーん!
マイアミは(今さらながら)食事の物価はそれほど高くないのね、と実感しました。
そして写真に写っているミネラルウォーター。でかい・・・もう・・・もう飲めない・・・というほどまで飲んで、お店を後にしました。
目指したのはアール・デコ・ウェルカムセンター。サウスビーチにあるツーリストインフォメーションです。その奥にアール・デコ博物館があると知り、入場しました。入場料は5ドル。
アール・デコ地区と呼ばれるようになった歴史的背景や、アール・デコ建物の特徴などを知ることができました。
ここに入る前に隣のオフィシャル・ショップでホテルの絵葉書が売られていて、「なぜホテル?」と思っていたのですが。アール・デコの建物のホテルの写真だったのですね。なるほど。博物館を出てからはアール・デコの建物を見つけては写真を取りました。
[写真:海岸警備の建物]
[写真:ホテル]
[写真:郵便局]
[写真:雑誌Socialの表紙、アール・デコ博物館と街中で見かけた]
そうこうしながらブラブラ歩いていると、おしゃれなフードコートを発見。デザートタイムにちょうど良い時間だったので、入ってみました。
[写真:アフォガードとアイスラテ]
Time Outというフードコート。店内は広く、お店の種類も豊富。日本食やアジア系のお店もありました。アフォガードを注文したら、またまたドーン!チョコレートアイスが3つも入ってきました。
懲りない自分・・・と反省しながらここで涼み、夕方の用事のためにホテルへ。
[写真:バスの車内から]
マイアミ旅日記〜2日目その2
マイアミ旅日記〜2日目その1 - 始まりの景色 の、続き。
マイアミのベイフロントパークを散策し、インターコンチネンタルホテルの近くまで来ました。そこにはメトロムーバーの駅がありました。メトロムーバーに乗ってガバメントセンター駅まで行き、メトロレイルに乗り換え。行き先はマイアミ大学です。
メトロムーバーは乗り換えですが、メトロレイルは有料。1日券を購入しました。
向かったのはマイアミ大学。
「マイアミ大学のロンT買ってきてください!」と職場の隣の席の同僚からリクエストされ、お、おぅ・・・と軽い気持ちで受けてしまいました。
電車で走ること20分ほど。マイアミ大学駅で降車しました。
Google Mapでは、駅からすぐがマイアミ大学一帯。「一帯」というくらい広いです。で、正門は・・・?よくわからないので駐車場らしきところから入ってみました。
キャンパス内に学生寮があり、寮の前のベンチでくつろいでいたり本を読んでいたりする学生の姿がありました。
[写真:マイアミ大学の校舎]
さらに進むと大きな池が。噴水も出ています!まるでリゾート地のよう。
[写真:リゾート地のようなマイアミ大学]
「Tシャツが買えるところ」と看板などを見ながら探し回ったのですが、なかなか見つけられず。仕方ない・・・と"Student Center"のカウンターで「マイアミ大学のTシャツはどこで買えますか?」と聞きました。
「ここをまっすぐ行くと本屋があって、その向かいよ!」と親切に教えてもらい、向かいました。学生食堂・本屋があって、多くの学生が行き交っていました。
[写真:キャンパスストア]
キャンパスストア内は広くてアパレル関係の商品がいっぱい!ベビー服も子ども服もありました。その中で、メンズのロンT・・・ない!指定された商品がない!売り場をぐるぐる何度も巡回。私ぐらいしか客がいない中で、洋服売り場をうろうろしているとあやしくないか!?、などと思いながら、第2希望のパーカーを見つけて購入!ミッションコンプリート!
まだ時間があるなあ・・・
乗ってきたメトロレイルの沿線に、ビスカヤ博物館があると知り、寄ることに。
ここは20世紀初頭の大富豪の別荘。ヨーロッパ風の宮殿をイメージして外観にも内装にもこだわって作られたそうです。
ビスカヤ駅から徒歩5分。迷うことなく着くことができました。入場料は18ドル。
[写真:ビスカヤ博物館]
[写真:ビスカヤ博物館]
[写真:ビスカヤ博物館]
中に入るとパイプオルガンが自動演奏されていて、確かにヨーロッパの雰囲気。調度品も凝っていました。
でもお風呂場に違和感が・・・作られたのは20世紀に入ってから。いくらお金をかけて似せても、現代の香りが出てしまうのは仕方がないですね。
庭も散策しました。海が目の前です。
[写真:ビスカヤ博物館の庭]
外ではモデルさんによる写真撮影が行われていました。会話はスペイン語のようでした。マイアミは英語とスペイン語で併記されていたり、街中でも英語とスペイン語を聞く割合が同じぐらいに感じます。
ビスカヤ博物館を出て駅に向かう途中にトロリーバスを見かけました。トロリーバスも無料。路線を調べたらかなり違う方向に行ってしまうようで、諦めました。
再びメトロレイルとメトロムーバーを乗り継いでホテルへ。
夕方に部屋に戻り、少し休憩するつもりが気づけば夜。夕食は食べずにまた寝てしまいました。
マイアミ旅日記〜2日目その1
マイアミ旅日記〜1日目 - 始まりの景色 の続き。
2019年9月23日(月)
終日の観光ができる唯一の日。 ゆっくり起きて朝食を食べられる場所を探しながら、出発! まずはマイアミのメトロムーバーに乗車。ダウンタウン内を巡回している無人、無料の乗り物です。
[写真:車体がカラフルなメトロムーバー]
ベイサイド・パークに向かいました。
[写真:ベイサイド・マーケットプレイス]
向かう途中で、朝食を・・・食べられそうなお店がない!?ベイサイド・マーケットプレイスは10時オープン。着いたのは9時前。参ったな・・・ガイドブックを開いて、9時からオープンしているというフロスト博物館へ向かうことにしました。
[写真:フロスト博物館]
フロスト博物館の正式名称は、 Phillip and Patricia Frost Museum of Science。プラネタリウム、水族館、宇宙などの展示がありました。 開館直後、平日の博物館は人がまばら。プラネタリウムは入場券と一緒に予約して観に行ったら一人きり・・・映像は綺麗で感動したのですが、一人ではね・・・
[写真:フロスト博物館に展示されていた女性科学者のポスター]
水族館には中央に大きな水槽があり、下から、上から楽しむことができました。 水槽を眺めていると「ちょっと」と係の女性に呼びとめられました。「そこに立って。荷物は前方に置いて。ポーズを取ってみない?3,2,1!」「次はね・・・ジャンプしましょう!」「ジャンプ!?」「イエース、ジャンプ、3,2,1!」「良かったわよ!はい、7ドル」写真撮影コーナーでした。ジャンピング写真が撮れたから良しとするか!?
続いて屋上へ。
[写真:屋上にはエジソンの言葉"I’d put my money on the sun and solar energy. What a source of power!" ]
[写真:フロスト博物館屋上からの眺め]
屋上からはビスケーン湾が見え・・・るけど暑い!マイアミは蒸し暑い!アチーアチーとまた下に降りたりして2時間ほど。
朝食を食べていなくてお腹がペコペコになったので、再びベイサイド・パークへ。 少なめステーキがあったので迷わず頼みました。ステーキに揚げバナナ。ライスにもバナナ。
[写真:ステーキと揚げバナナ]
旅行に行くと食欲が減る傾向にあるため、このぐらいのステーキの量でちょうど良かったです。
ベイフロント・パーク内にスペースシャトル・チャレンジャー号爆発事故で亡くなったクルーの慰霊碑を探しに行きました。 パークはかなり広くて、外は暑い!ガイドブックには場所までは書いてなくて・・・ スマホで検索したら・・・ イサム・ノグチの作品について書かれた記事を見つけました。
イサム・ノグチの作品もあるのか・・・と探していたら、あった!石造りのすべり台がありました。
[写真:イサム・ノグチの作品"Slide Mantra"]
続いて、先ほど見ていたサイトに載っているのと同じ作品を見つけました。ベイフロント・パークの端、インターコンチネンタルホテルの近く。
[写真:イサム・ノグチの作品"Challenger Memorial"]
乗組員のクルーの一人、オニヅカさんのお名前を拝見して思い出しました。日系3世のオニヅカさん、テレビ番組「笑っていいとも」に出た時に見たことを。今回、帰国後に検索してみたのですが確認できませんでした。 スペースシャトル・チャレンジャー号爆発事故が起きたのは1986年1月。私が小6だったと思います。テレビで繰り返し流れた映像、打ち上げカウントダウンの盛り上がり、空中で爆発したスペースシャトル、しんと静まりかえり、すすり泣く人の声・・・衝撃的でした。少しの間、記念碑の前で思いを馳せました。 イサム・ノグチはこのベイサイド・パークの改修工事に関わったそうです。それを示すプレートがありました。
[写真:イサム・ノグチの公園改修の思いが込められたプレート]
イサム・ノグチは歴史上の人物・・・というイメージを勝手に持っていただけに、自分とイサム・ノグチが重なって生きている年数があったことを改めて感じました。 さて、次はどこに行こうかな。 目の前にメトロムーバーが見えるので、次の場所に移動することに。
マイアミ旅日記〜1日目
昨年夏の旅行のあとは、父が亡くなり旅行先を探す気力がなく、「2019年はどこにも行かないだろうなぁ」と考えていました。が、春になると転機が。
日本ファンドレイジング協会大学チャプターの方から、米国になるADRP(the Association of Donor Relations Professionals)という団体の大会が、9月下旬にマイアミで開催されると聞いたのです。9月なら行ける!
最初は仕事に穴を開けてしまう後ろめたさから、純粋に大会に参加できる日程での渡米を考えていましたが、「せっかく行くなら観光もね・・・」と欲が出まして。前入りすることに。
ということで、今回は大会参加前後の旅行記。
2019年9月22日(日)
アメリカン航空を利用。夫が出かけるついでにと羽田空港まで送ってくれました。
16時すぎのフライトのところ、12時ごろに着いてしまい、チェックインカウンターはまだ開いていませんでした。昼食を食べてもまだ時間が余ってしまう状態。羽田空港国際線ターミナル内「はねだ日本橋」などで時間をつぶしました。
[写真:はねだ日本橋]
自宅でオンラインチェック済み。荷物だけ預けます。出国も自動ゲート。色々便利になりました・・・手荷物検査もスムーズにすみ、搭乗口でのんびりと(ブログを書きながら)待ちました。
定刻にフライト、ロサンゼルスへ。
飛行機で観たロケットマン。エルトン・ジョンの半生を描いたミュージカル調。アルコール依存、薬物依存と、よくここまで!という描写あり。観入ってしまいました。
フライトは10時間。それほど長くは感じませんでした。
ロサンゼルスで入国審査。ここも自動機があり、日本語にも対応。質問に答えて写真を撮ると紙片がプリントアウトされます。それをパスポートとともに審査官へ。
荷物チェックも受けます。Baggage Claimで一旦荷物を受け取り、国内線で荷物を預けます。"OK, go ahead."と言われて指示されるままに行くと・・・そこは到着ロビー。
え!?私これから国内線に乗るんだけど?と一瞬焦りました。
到着階のすぐ上の階が出発階と知り、行列に並びました。改めてチケットとパスポートを提示して、手荷物チェック。
ここロサンゼルスからマイアミまでは5時間。まだ3分の2なんだ・・・と考えるとやや滅入りました。
[写真:ロサンゼルス空港]
さらに時差。出発したのが日曜日の16時。ロサンゼルスは日曜日の10時。ロサンゼルスとマイアミは3時間の時差。ロサンゼルスを13時前に出発して、マイアミに到着すると日曜日の21時。いやはや、長い一日でした。マイアミ行きの飛行機でグレイテスト・ショーマンを観たら、またまた良いんでないの!何かのトラブルで映画が止まってしまうまでは。諦めてうとうとしながら残りの時間を過ごしました。
マイアミ空港に着いたのは21時すぎ。モワッと蒸し暑い空気が迎えてくれました。
空港からタクシー乗り場へ。ホテルまでは20分ほど。窓の外の夜景を眺めながら・・・窓が開いていて風が顔に当たるのが気になりながら、着いたなぁとしみじみ。
マイアミでは国際大会会場のヒルトンホテルに宿泊。チェックイン時に"Do you need two baths?"と聞かれました。"Two baths!? No."と答えました。料金が一緒ならお風呂2つあっても良かったな、いや、やっぱり要らないよな・・・などと思いながら部屋へ。
[写真:ホテルの部屋からの眺め]
ファンドレイジング・日本に参加しました(5)〜セッションふりかえり
2019年9月14日(土)・15日(日)にかけて行われたファンドレイジング・日本2019。
2日間で7つのセッションに参加しました(ゼネラルセッションとクロージングセッションを除く)。
この中で印象に残ったことをつらつらと。
共感の体験を“再発明”するテクノロジーと次世代サービス
1日目の朝はインスパイア!ということで、若手社会起業家として注目されているNPO法人WELgee代表理事の渡部さんとアクセンチュア株式会社の山口さん、佐藤さんが登壇するセッションに参加。
「ビジネスセクターから見たソーシャルセクター」という切り口が面白かったです。横文字多めで理解できたか不安ですが。
働き方改革で生まれた可処分時間。これは社員の成長につながっていますか?ソーシャルセクターへのSkill Giving(プロボノ活動)こそが可処分時間再配分(社員の成長)のキラーコンテンツとなる、とのことでした。
WELgeeではプロボノを積極的に活用しているそうです。最初に、「スキル」だけでなく「人生に関わること」「お互いに何を得られるか」をお互いに確認している、とのこと。プロボノと聞くとつい「その人の空いている時間に何がやってもらえるのか」と想像していた自分には「プロボノをする側にも何か得られないと動機づけにならない」と再認識しました。
また、「ソーシャル・セクターはイノベーティブである」とも。なぜなら、効率性を重視するビジネスでは10のアイディアのうち2〜3に絞るところを、WELgeeでは10人に対し10とおりのアイディアを実践しているから。そういう見方もあるのか、と新鮮でした。
パネルディスカッションでは、渡部さんから「表面的共感ブランディング」への疑問が提示されました。難民問題を扱っている団体だからこそ、「よりセンセーショナル、よりかわいそうへの傾倒」することへの警鐘を鳴らしています。わかりやすい共感アプローチではなく、本質的な課題に気づいてもらうことが重要。「どういう基準で寄付するか?自分のお金がどういうインパクトをもたらすか?、という価値観をわかっていない人が多いのでは」と語っている姿が印象的でした。
寄付という行為を「施し」から「社会的課題の解決」へ。そこにはソーシャルインパクトの視点が欠かせないと改めて感じました。
ソーシャル・セクターを科学する
学術的な話が聞ける貴重なセッション。日本NPO学会との連携セッションでもあります。
坂本先生、今年も「NPO・市民活動団体はより左派的な"政治性が強い団体"と認識され、忌避される傾向にある。」という衝撃的な(?)研究結果を発表。「一方で、一般財団・一般社団は中立のイメージ」なのだそう。
また社会貢献意識が高まる一方で、NPOへの参加は増えておらず参加意欲も低い、という消極的な姿勢が明らかに。加えて「日本人は公助(税金)も共助(寄付金など)にも消極的な姿勢であることが明らかになりました。」というのも意外に感じました。
この日の数日前に現代ビジネスonlineに掲載した記事が注目されています、とのこと。
FRJ2019に参加する人は当然ながら熱心な人が多いわけで。熱心ではない人々の存在を意識して、そういった人々の関心をどう惹きつけるか。まだまだ課題は多そうです。
続いて小田切先生。「ミッション・ドリフト(組織の活動が公式的な目的から逸れること)」がテーマでした。経験則で語られがちなNPOのミッション・ドリフトの通説について。一部の結果は通説とおりでしたが「財源を多様化すればミッション・ドリフトを抑制する」と言われていたことは、「財源が多様化するほどミッション・ドリフトをむしろ引き起こす」と通説と異なる結論となった、とのこと。
最後に中嶋先生。中嶋先生のテーマは「情報開示戦略」。どのように資金調達活動をし、アカウンタビリティ(説明責任)を果たすのか。どの利害関係者に向けた情報開示をNPOでは重要視しているのか。これを「行動の順位」×「利害関係者の順位」というマトリックスで優先順位を整理したところ、多くのNPOでは行動については「活動の成果を高める」「協働的なパートナーシップを構築・維持」を最優先し、利害関係者では「国内の他のNPO」(業界団体)が最優先という結果を発表しました。
質問では、「NPOの"政治性"だけでなく、"宗教性"などの忌避のファクターについて分析はないのですか?」という鋭い質問がありました。坂本先生から、「忌避ファクターについては、確かに、ほんのさわりの部分だけを今回は発表しています。例えば多額の寄付を集めていると忌避されるという研究結果があります。その他についてはぜひ日本NPO学会にて・・・」とのこと。他の先生方も同様に(確かに3人で1セッションなので、ほんのさわり程度しか扱えなかったはず!)「続きは次回の日本NPO学会に参加いただいて・・・」とのコメントでした。来年度のセッションも楽しみです。
その他のセッション
その他、LINE WORKS、アドボカシー、ビットコインなど、日常と違うテーマに触れることができて興味深かったです。どのセッションもほぼ満席でした。
2日間の興奮をクロージングセッションでクールダウン。明日からやることを最後に心に刻んで。
- 意義のあるイベント開催を心がける。
- 仲間を増やす。
- 教育系についてはリサーチを進める。
- とりあえず9月末のADRP(the Association of Donor Relations Professionals)2019で学んでくる。
ファンドレイジング・日本の記事はこれで一区切りとします。多くの方に読んでいただき、ありがとうございました。
【ファンドレイジング・日本2019をPR中】
ファンドレイジング・日本に参加しました(4)〜ガクチャ祭り
2019年9月14日(土)・15日(日)にかけて行われたファンドレイジング・日本2019。
2019年3月に始動したばかりの、大学チャプター(通称:ガクチャ)。
今回のファンドレイジング・日本にて、大学チャプターの存在を来場者に知ってもらい、メンバーを増やそう!と準備をしてきました。
8月には運営メンバーBanさんがデザインしたロゴが完成!
校舎、「学」の文字、そして英文名称"Higher Education Chapter"がデザインされています。
お手伝いを引き受けてくださった方と準備メンバーを結成。準備メンバーで登録用カードをガクチャシールを制作しました。
メンバーになるには、メールによる登録が必要です。その登録フォームへのリンクをQRコードにしたメンバー募集カード。そしてガクチャメンバーにはロゴシール。名札に貼って、ロゴの認知度をアップさせます。
メンバー登録カードは運営メンバーSさん作。パパッとデザインできる方が羨ましいです。
運営メンバー&準備メンバーはメンバー登録カードとガクチャシールを持って、会場内でお知り合いや知り合った人に配布しました。「ガクチャ祭り」の始まりです!
1日目はゼネラルセッションで共同代表の𠮷田さんが全参加者に向けて大学チャプターの挑戦を宣言。スクリーンにはロゴマークも映っています。
夜にはファンドレイジング日本の懇親会の後に、大学チャプター交流会withFRJ2019を開催。熱い交流は深夜にまで及びました。
2日目には大学チャプターのセッションの後、同じ会場にてランチセッション「大学チャプターギャザリング」を実施。
用意していたお菓子が足りなくなるほど、約50人の方が参加してくださいました。
冒頭は𠮷田さんからのご挨拶。改めて「一人で悩まないで、繋がりましょう!」と呼びかけました。
続いて自己紹介。大学・研究機関系の教職員が多い中、興味を持って参加されたNPOの方や現役大学生の方もいました。
司会の木村さんが参加者をピックアップしてマイクを向け、大学チャプターへの期待や自己目標宣言などのお話を聞くことができました。
またセッションの最中にホワイトボードを回して、参加者の所属を書いてもらいました。
北は北海道、南は沖縄から参加された方がいました。全国への広がり、嬉しい限りです。
時間が限られている中、記念写真を撮影して慌ただしく次のセッションに向けて撤収。
2日間、大学チャプターFacebookでは写真をアップしたり実況を実施。大学チャプターFacebookへのいいね!の数も、メンバー登録も増えて、ガクチャ祭りは成功裡に終えることができました。
ファンドレイジング・日本に参加しました(3)〜大学チャプターセッション
2019年9月14日(土)・15日(日)にかけて行われたファンドレイジング・日本2019。
2日目の15日に大学チャプターのセッションが行われました。テーマは「大学チャプターが描くファンドレイジングの未来」。
大学チャプターセッション
スピーカーは𠮷田富士江さん(大阪大学)、木村昭さん(東京大学)、久保優子さん(東京工業大学)、ファシリテーターは高橋麻子さん(ファンドレイジングコンサルタント)。𠮷田さん、木村さん、久保さんは昨年度のファンドレイジングスクール同期です。
ファシリテーター高橋さん
まずファシリテーターの高橋さん(大学チャプター共同代表)から、大学ファンドレイジングの特徴の説明がありました。国立大学では運営交付金が減少しており、外部資金の獲得が急務とされています。そんな中、大学ファンドレイザーが必要とされ、注目されています。
大学ファンドレイジングの特徴をまとめると以下のとおり。
- 学生・保護者・卒業生など、すでに関わりのあるステークホルダーが多く存在する。その中で支援者との丁寧なコミュニケーションが求められる。
- 大学内外のマネジメントが求められる。様々な業務をしなくてはならない。
- 定期的に人事異動があり、専門職としてのファンドレイザーが育ちにくい。
高橋さんは「大学チャプターでは緩やかな個人レベルのネットワーキングを大切にしています。悩みを分かち合い、お互いのスキルを高め合いましょう!」と来場者に呼びかけました。
続けてファンドレイザーの「仕事のリアル」を3人のスピーカーから発表。高橋さんから「プロ!の𠮷田さん」、「オレ流!の木村さん」、「新米!の久保さん」と紹介されました。
プロ!𠮷田さん
最初に支援者の方に話を聞きたいといきなり電話をしたところ、「新手の詐欺??」と疑われてしまったとのこと。そこでまずお会いして名刺交換した人から、個別コンタクトを取るように変更。同窓会や卒業生の集まり、シンポジウムといった大学のイベントに積極的に参加しているそうです。地道な活動が功を奏して寄付者との信頼度が高まり、今では「いつもありがとう!感謝しているよ!」と寄付者から声をかけていただいている、とのことでした。
ご寄付のお願いとは「大学を語ること」。「大学はこんなことで頑張ってます!」や寄付者の出身学部・クラブの現状をお伝えすること。そして何より、「大学のファンドレイザーは、多くの方から『有難う!』と言ってもらえる本当に良いお仕事です!!」とファンドレイザーの魅力を語りました。
オレ流!木村さん
長らく商社にお勤めで、退職して大学ファンドレイザーになった木村さん。自身を「60の手習い」と呼び、知らないことを謙虚に自覚し「先人に学ぶ」「米国に学ぶ」「求人情報に学ぶ」と、とにかく熱心にファンドレイジングを学んでいます。
木村さんから見たファンドレイジングとは「多機能」。プロスペクトリサーチ(寄付マインドのある人など)、プロデューサー、ブロガー、コンシェルジュと、とにかく様々な業務と能力が求められるとのことでした。さらに、百貨店との類似性、つまり店舗販売から外商へと関係性を深めるプロセスの類似性を指摘していたのが興味深かったです。
私にとっては意外だったのは、学内認知度向上の重要性を訴えたこと。東大内部の関係者から「東大で寄付を集めているんですか?」と言われることがあるのだそうです。私はえっ!?と思いましたが、会場では大きく頷く参加者の姿が見られました。
木村さんは毎年12月に行われている「寄付月間」にも熱心に取り組まれています。現在、12大学が賛同パートナーになっており、より多くの大学が認知度向上のために寄付月間を活用してほしいと呼びかけました。
新米!?久保さん
久保さんはファンドレイジングスクールの同期で昨年度ともにみっちりファンドレイジングを勉強していますので、新米・・・??という気がしないでもないのですが。
久保さんは主に外資系または国外の企業で勤務された経験のある「国際派」。さまざまなご経験があり、ファンドレイザーとしての経験は浅いものの、「すべてがファンドレイジングにつながる」「どんな経歴でもファンドレイザーになれる」というまとめが印象的でした。
また、学ぶだけでは息が詰まってしまう。楽しみましょう!と来場者に呼びかけました。
バズセッション
残りの時間で近くの人と「大学ファンドレイジング」について話をしました。私のグループでは、今回の発表者の所属大学は比較的大きくてまた知名度の高い大学であることから、もう少し小規模の大学・教育機関では人員を割けず兼務者が多い実態をどう好転したら良いだろうか、と話題になりました。
会場からのフィードバックの時間では、プロパー職員でファンドレイザーの専門職を磨くのが良いか、または外部から専門職のファンドレイザーを呼ぶのが良いのか、と議論になりました。
あるプロパー職員の方からは「特にスピード感でカルチャーギャップを感じた」との発言がありました。
私は専門職ファンドレイザーを呼び込むショック療法(!?)に加えて、長い目で考えるとプロパー職員を専門職として教育する、このどちらも大事なことだと思いました。
また参加者から、「すでにNPOで活躍しているファンドレイザーが次の職場として大学を選ぶケースはどうですか?」と質問がありました。NPO経験のある高橋さんから、「NPOは外部向けのプロモーションがメイン(知名度がない、という前提)だが、大学は既に知名度があり、寄付者との関係性をより深めることがメインとなる。注力するフィールドは違えど、NPO経験者も転職先として大学を選ぶのは環境として良いと思いますよ。」とのことでした。
70分のセッションはあっという間に終了。常に笑いの絶えない和やかな雰囲気のセッションでした。三者三様ながら、大学ファンドレイザーの醍醐味を魅力的に伝え、もっと大学ファンドレイザーの認知度アップを図る必要性を感じました。