「行く人も行かない人も ADRP 2019 作戦会議!」に参加しました
「私たちはファンドレイザーではない。ドナー・リレーションズ・プロフェッショナルズです。」
寄付先進国アメリカではファンドレイジングに関わる職務の細分化が進んでいるそうです。
今回はファンドレイジングの一分野であるドナー・リレーションズに特化して取り組む団体、ADRPに関する勉強会です。冒頭の発言は、昨年度、ADRP国際大会に参加した方が、他の参加者から聞いたもの。
2019年6月20日(木)、日本ファンドレイジング協会大学チャプターのミニ勉強会「行く人も行かない人も ADRP 2019 作戦会議!」。に参加しました。
ADRP(Association of Donor Relations Professionals)は2004年に設立されました。前身は1990年に開催されたStewardship Conference。
「"Donor Relations"も"Stewardship"も日本語に訳しにくんですよね・・・ 」
確かに。
ADRPのサイトに、Donor RelationsとStewardshipの定義が書かれています(英語で)。
https://www.adrp.net/assets/documents/adrpdefinitionsexpanded.pdf
端的に書くと、ドナー・リレーションズは、非営利組織と支援者との長期的な関係性を築くこと、スチュワードシップは支援者からいただいた寄付をその方の意向に沿って有効活用すること。このためスチュワードシップを網羅しているのがドナー・リレーションズということで、現在の団体に発展して組織化されたそうです。
この「長期的な関係性を築く」という点で、ドナー対象の特定がしやすい、つまり名簿がある大学と医療施設の関係者が多く集まっているのが特徴。現会長はマサチューセッツ工科大学職員、次期会長はオクラホマ州立大学基金職員ということからも、大学関係者が多いことがうかがえます。
イメージで言えば、ファンドレイザーは狩猟民族型。ターゲットを決め、積極的にアタックします。ドナー・リレーションズ・プロフェッショナルは農耕民族型。種を蒔き、水を与え、成長したタイミングで収穫します。
「自分がこれまでやってきた活動はドナー・リレーションズだったんだ」と気づきました。
この言葉を与えられてストンと理解する感覚。
「プランド・ハップンスタンス」以来の感動です。
これまで寄付に関わってきて「ファンドレイザー」の語感や内容に違和感を感じていた人(「お金を集めるのが仕事なんですか?」と言われて、いえ、そうなんだけどそれだけではなく・・・と思いモヤっていた私のような人)に届いてほしい!
勉強会ではADRPの概要に続き、年に一回開催される国際大会について参加経験者から説明がありました。
国際大会は2004年から。毎年、開催地が異なります。2019年は9月25日〜27日、フロリダ州のマイアミで行われます。昨年度の参加者は約600人。ファンドレイジング日本に比べると小規模ですが、それだけに参加者間の連帯感を強く感じるのだそう。
「国際大会といっても、参加者の大半はアメリカとカナダ。アジアからの参加者はほとんど見かけなかった。」とのこと。
日本からは、一昨年1人、昨年2人、今年は4人!(私も行きます!)ということで、「日本からの参加者の団体割ができないかを交渉しましょう」という話で盛り上がりました。
最初に話を聞いたときは、「ドナー・リレーションって何?」と思いながら、「開催地:マイアミ」に惹かれ、思わず参加表明してしまったのですが、今回の勉強会に参加して期待度が膨らみました!
日本で応用できそうな、多くの示唆が得られそうです。
【日本ファンドレイジング協会大学チャプター】
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