舞台「クラッシャー女中」を観ました
先日の「チャイメリカ 」に続き、2019年3月30日(土)、今回観たのは「クラッシャー女中」。
会場の本多劇場は駅からすぐ近く。
にもかかわらず、建物の裏手から入ってしまい、ヴィレッジヴァンガード店内を通り抜け、細々とした商店街の廊下を通り、「こんな所に劇場があるの?」と心配になっていたら入口に着いた。
客席は400席程度。世田谷パブリックシアターは3階席まであり席数は立ち見を含めると700席らしいので、本多劇場は比較的こじんまりとしているように感じた。
物語の導入部分では、観客への一般的な注意事項が妙に上手な口調でアナウンスされ、「・・・あれ、始まるのかしら?」というセリフで、登場人物が3人、無言で出てくる。が、客席が明るいままなので、始まったのかどうか不安な気持ちで観ていた。
すると登場人物のうちの1人、根本宗子さんが客席を見て、「あ、まだ始まっていませんから」と話しかける演出に驚いた。「今のうちに携帯電話の電源を切っておいてくださいね。演出上、客席に演者が通りますが、触らないでくださいね。」など。そして雑談ぽいやり取りをしていると徐々に客席が暗くなり、本編が始まった。
冒頭のアナウンスは演者の一人、佐藤真弓さんの声だと気づいた。佐藤さんは演じながらナレーションの役割もしていて「役者が声のトーンを上げて子どもっぽさを演じています」などと説明していた。
途中でミュージカル調に歌を歌うシーンがあり、中村倫也さんの歌声が上手で驚いた。(観劇後のニュースでディズニー映画「アラジン」の吹替を担当されたそうなので、歌の部分も担当されたのだろうか、と気になっている。)途中で観客席の後方から降りて来たときには、その姿を目に焼きつけようと、瞬きを忘れて観入っていた。
趣里さん!可愛らしい子どもから婚約者まで演じ分け、華麗に踊り、まさに天使!はぁ、可愛い・・・とすっかり趣里さんに魅了された。
物語は中村さんと麻生久美子さんが主役のコメディ・・・だと思うのだが、出演者が皆一様にどこかズレていて、というよりもクラッシュしていた。最終的には全て長年かけたストーカー行為を麻生さんが暴露するのだが、その口調が冷静ながら狂気じみていて、背筋がひやりとするような感じだった。
ノンストップ2時間半、アンコールもなくあっさり終わり、色んな感情が混じり合ってモヤモヤしたまま終わってしまった。
下北沢のミスタードーナツに入り、娘と。
「中村くん、歌が上手だったね」
「趣里ちゃん、可愛かったね」
「麻生さん、怖かったね」
「趣里ちゃん、可愛かったね」