ファンドレイジング研修「企業・行政との協働を活かしたファンドレイジング」に参加して
2018年7月20日(金)、ファンドレイジング研修に参加しました。
平日でしたが、会場はほぼ満席。テーマの関心の高さが伺えました。
テーマは「企業・行政との協働を活かしたファンドレイジング~悩みから生まれる関係づくり〜」。
講師は認定NPO法人芸術と遊び創造協会の山田心さん。この協会では、東京おもちゃ美術館を運営するだけでなく、病児の遊び支援、木育推進支援など、様々な支援活動を行っています。
東京おもちゃ美術館は、元は中野で「おもちゃ美術館」として運営していたところ、新宿区の廃校となった小学校の跡地利用として誘致され、移転してきたのが2008年。移転費用を寄付で集め、その後の運営についても公立ではなく「市民立」とのこと。
これまで数多くの企業や自治体との協働事業を行う実績があり、数多くの具体的な事例を元に盛りだくさんな内容を聞くことができました。
企業との協働事業を行う場合のポイントは、以下の3つ。
- 点の持つ強さを活かす・・・企業にはそれぞれが持つ「強み」がある。その強みを活かした事業を提案する。インパクトを大きくしたり、プラス1の提案をする。
- 組織の悩み+担当者の悩みを聞き出す・・・「あなたの悩みは何ですか?」と聞くことで、より効果的な提案ができる。
- 担当者ではなく担当部署をファンにする・・・人事異動による担当者変更で関係性が終わってしまわないよう、担当部署にファンになってもらうよう努力する。
こうすることで、単発プロジェクト・単年度に終わらない、複数プロジェクト・複数年の関係性を築くことができる、とのこと。
自治体との協働事業を行う場合のポイントは、以下の3つ。
- 面での力を活かす・・・特定の地域という面の力を活かした事業を提案する。
- 継続が前提の中長期での事業を計画する・・・ロードマップを作成し、試行や本導入に向けての道筋も提案に盛り込む。
- リノベーション・・・既存施設・既存資源を有効活用する。
自治体については、事業が継続するまでの伴走型支援が重要とのことでした。
続いてワークショップでは「協働アイデアワーク」を行いました。
自団体のキーワードを9つ書き出し、グループ内でシェア。互いに協働できそうなキーワードをピックアップします。さらにその協働プロジェクトで解決できる悩みとファンドレイジング手法を考えましょう、というものでした。
自分のグループではキーワードのピックアップまではいったのですが、時間が足りず協働プロジェクトを生み出すところまではできませんでした。残念。
今日の気づき
- 自団体のキーワード(=特徴)を考え、さらに「悩み」について考える。その「悩み」を解決するためのストーリーが作れれば協働パートナーを見つけることができる。
- 企業、自治体、それぞれのポイントを抑えた協働事業を提案する。
- 「木のおもちゃ」からの広がりが想像以上だった。自団体とコラボするなら・・・と想像を膨らませてみよう。
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