FRSアドバンス研修「ケーススタディから学ぶ、効果的な寄付会費プログラムとは?」に参加して(2)

FRSアドバンス研修「ケーススタディから学ぶ、効果的な寄付会費プログラムとは?」に参加して(1) - 始まりの景色

の続きです。

2018年6月12日(火)19時から、研修がスタート。

講師は、前週と同じく、山元圭太(ヤマゲン)さんです。

今回も、1人の方のプレゼンを聞くところから始めました。

資料を熟読されていて、私のテキスト読み込みはまだまだだなぁ・・・と反省。

プレゼンを聞いてから、「グッドポイント」「ブラッシュアップポイント」をそれぞれのグループで話し合い、発表しました。

今回は、設問ごとにヤマゲンさんの解説がありました。

 

1.この団体のステークホルダーピラミッドを作成する。

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[画像:自分が作成したステークホルダーピラミッド。まだまだ改良の余地はありそうですが・・・図があった方が分かりやすいかと思いアップします。]

  • ステークホルダーを作成する意義。ステークホルダーは「既存」→「過去」→「新規」の順。この「既存」=支援者層、または主体者層にどう働きかけるか。団体にとっての重要なステークホルダーを整理するツールとして有効活用してほしい。
  • 事前交渉の必要性。スタートダッシュが肝心となる。寄付目標額の30%の内諾を得られると、目標額を達成できる可能性が高くなる。大口寄付者へ丁寧な個別交渉が必要である。

2.寄付キャンペーンの設計内容。名称 ・目的 ・特典などの訴求要素・主なステップアップ導線・会員が増える具体的仕掛け。

  • キャンペーンの名称は、「危機感」「仲間感」「希望感」が伝わるものを考える。今、思い浮かぶキャンペーン寄付の名称と言えば?→Because I am a Girl(プラン・インターナショナル・ジャパン)、1L for 10L(ヴォルヴィックのコーズマーケティング)、一口城主(サイトを見たら今は"復興城主"になっている!)(熊本城)など。
  • 自分がコンサルする団体では、「一人100個の名称を考えること」と課題を出している。それぐらい、名称にはこだわってほしい。
  • キャンペーンの目的を設定する意義。今回は、理事長からの急な指示による緊急支援である。対外的だけでなく、対内的、チームビルディングとしても目的の意義を確認して明示する必要がある。
  • 特典を考える時には、「誰に対して?」というペルソナを思い浮かべる。対価性は必ずしも必要ではない。例えば「招待制の報告会の開催」は、支援者の参加を促しさらに仲間感を醸成する好例ではないだろうか。
  • ステークホルダーピラミッドに基づく、ステークホルダー別のアプローチを検討することも重要である。

3.寄付キャンペーンページのランディングページ案を作成する。

  • キャンペーンは、「いかに盛り上げるか」「自然な形で何度もページを見てもらい、寄付してもらえるか」という視点で。例えば期間中ブログを書いてアップすれば、都度更新というニュースが生まれる。
  • 達成度とページの修正などの方針は、事前に「どのタイミングでどう軌道修正をするか」ということを決めておく。

最後に、ヤマゲンさんがファンドレイザーという仕事について、

「ファンドレイザーは、ファンドレイジング(財源戦略)の支援という"機能支援"だけの仕事ではありません。組織支援→他セクター支援→生態系支援と、社会の問題を解決するための支援全般に関わることのできる、やりがいのある仕事です。皆さんもぜひその担い手になってください。」

と熱く語る姿が印象的でした。

 

今日の気づき。

  • 1000の団体があれば1000通りのステークホルダーピラミッドがある。自団体にとっての重要なステークホルダーを整理するツールとして有効活用しよう。
  • 次のステップ、「重要な層に"刺さる"ためにすべきこと」をブラッシュアップして行こう。

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